子どもたちとNHK共演「この甥っ子たちが紅白出場できるように、願っているんです」
今、私が住んでいるのは、小さなワンルームマンション。家族で住んでいた物件は、妻に渡しましたからね。これも人生の巡り合わせです。
でもねえ、嬉しいのはNHKの番組『演歌ファミリー、木村家 (本名)大集合』で、僕たちが共演できていること。私の親代わりの鳥羽一郎と、その長男の木村竜蔵、次男の木村徹二の4人で一緒に歌えるようになったんですよ。何しろ兄貴とデュエットしたのも生まれて初めて。レコード会社が違う理由で、『兄弟船』さえも歌えなかった。
しかも甥っ子2人は、同じ道に入った。長男のほうは作曲家で、次男は同じ演歌歌手。私はこの甥っ子たちが紅白出場できるように、願っているんです。こういう子どもたちとの共演など、想像したことすらなかったので、嬉しいですよね。
それと、私はけっこうな多趣味なんです。20代後半の低迷していた時期には、ボクシングジムに通い始めました。やり始めると夢中になって、プロライセンスも取得してしまった。試合に出るのはさすがにダメだったので、ならばトレーナーの道に進もうと決断。北京五輪前には、南海キャンディーズの山崎静代さんを指導したこともありましたね。
彼女は惜しくも予選で負けて五輪は夢に終わってしまいましたが、他にも内山高志 (元WBAスーパーフェザー級世界王者) 、田口良一 (元世界ライト級統一王者) の指導にも関わりましたよ。
ボクシングだけでなく、社交ダンスにも誘われて、ゴールド級までステップアップしました。
こうやって今までを振り返ってみると、人生は良し悪しは別にして、想像もしない巡り合わせがあるんですよ。いいときは嬉しいけど、どうしてもやって来る悪運のときに、どう乗り越えていくのか。それが人間力でしょう。
山川豊(やまかわゆたか)
1958年10月15日生まれ(67歳) 本名、木村春次。三重県鳥羽市出身。4人兄弟の3番目で、長男は演歌歌手の鳥羽一郎。23歳のときに、『函館本線』でデビュー。NHK紅白歌合戦には11回出場。一昨年、肺がんであることを公表し、投薬治療しながら活躍している。