今年30歳を迎える俳優・寛一郎。デビューから10年目となる年でもある。当初より、独特なオーラを放ってきたが、佐藤浩市を父に、三國連太郎を祖父に持つバックグラウンドも、しばしば語られてきた。しかし今では、連続テレビ小説『ばけばけ』(NHK)で銀二郎ロスを巻き起こすなど、父や祖父と切り離して評価を受けている。
 最新出演映画『たしかにあった幻』では、海外キャストと共演し、英語での芝居を披露。進化を続ける寛一郎さんのTHE CHANGEとは──。【第3回/全6回】

寛一郎 撮影/有坂政晴 ヘアメイク/Taro Yoshida (W) スタイリスト/石井大

──俳優さんには、役を自分の中から生んでいく方と、まっさらな状態から役を作り出そうとしていく方がいますが、寛一郎さんは、自分の中から役を生んで融合させていかれるんですね。オンとオフをはっきりさせない今回の現場は、よりやりやすかったですか?

「楽な部分と楽じゃない部分が、いい面もそうではない面もありました。とてもありがたかったのは、相手がヴィッキー・クリープスさんだったことです。素晴らしい女優さんだということは知っていましたが、すごくコミュニケーションが取りやすかったです」