「自分の中に新たな発見や気づき、刺激もあって」役との出合いが自身に与える影響

“ヤンキーが医者に”という設定としての驚きはあるが、病院を舞台に描くなかで、一人一人の病との向き合い、治療の考え方など、切実なリアリティも本作の大きな魅力となっている。

「患者さんの気持ちに寄り添いたいという言葉、それって根本的に大事な部分だと思うんですよね。湖音波の患者さんの気持ちに寄り添っていく自然な姿勢というのが、このドラマの大きな見どころだと思います」

大塚寧々 撮影/有坂政晴

 さまざまな作品で幅広い役を演じる大塚さん。役との出合いでどのようなことを感じるのだろうか。

「今回の大河原先生でいうと、硬い木は時に折れてしまうけれど、折れてはいけないので、柳のようにしなやかでいなければならないこともある。 そんな姿勢の彼女を演じることで、萎縮しているままではいけないという、柔らかさと強さを感じています。これまで演じさせていただいた役でも、そのつど、自分の中に新たな発見や気づき、刺激もあって、役との出合いは自分に常に影響を与えていると思います」

 柳のような強さと柔らかさ、大塚さん自身にもつながるような言葉に感じる。

「どうなんでしょうね(笑)。でも、折れてしまってはいけない、強さも柔らかさも必要。今回の役で言えば、それをわかりやすくではなく、気が付かないぐらいの手触りで演じなければいけないと思っているんですよね」

つづく

大塚寧々(おおつか・ねね)
1968年6月14日生まれ、東京都出身。女優。02年には第57回毎日映画コンクール女優主演賞(『笑う蛙』『うつつ』『歩く、人』)、 第24回ヨコハマ映画祭助演女優賞(『笑う蛙』『うつつ』)を受賞。以降、ドラマ、映画、舞台など多岐にわたる作品に出演し、透明感と包容力のある演技で高い評価を得ている。近年の主な出演作には、『Dr.コトー診療所』(フジテレビ系)シリーズ、『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)など多数がある。

■作品情報
ドラマ『ヤンドク!』(フジテレビ系)毎週月曜日21時放送
出演:橋本環奈
向井理、宮世琉弥、音尾琢真、馬場徹、薄幸(納言)、許 豊凡(INI)/
内田理央 大谷亮平 大塚寧々/
吉田鋼太郎 ほか
脚本:根本ノンジ
プロデュース:髙木由佳、貸川聡子(共同テレビ)
演出:佐藤祐市、淵上正人、菊川誠、朝比奈陽子
制作協力:共同テレビ
制作著作:フジテレビ