「貴重なお仕事を全力でやっていたら、次につながった」

 お笑いロケバラエティ番組『笑神様は真夜中に…』(日本テレビ系)の制作スタッフから声がかかったのだ。

 自粛や緊急事態宣言などで、移動を伴うロケがしにくくなったことにより生まれた企画「中堅芸人ロケバトル」に出てみないか──。

 放送されたのは2021年5月17日。熟練のロケ技術を持つ中堅芸人5組が、架空のロケ番組に挑戦するという内容で、「お店への取材交渉」「グルメリポート」などロケで定番のシチュエーションからミッションが出題された。バトルを繰り広げたのは阿佐ヶ谷姉妹、アンガールズ、ダイアン、南海キャンディーズ、そしてなすなかにし。

 百戦錬磨の売れっ子コンビを相手に見事優勝したなすなかは、これを機に「ロケ芸人」の名をとどろかせ、同年は約170本のロケをこなしたという。

──なすなかにしにとって、ロケは芸人としての“勝ち筋”だったのでしょうか?

「東京に来てからは、ロケの仕事自体がなかっただけですよ。今、ロケ芸人と言っていただくのも、本当にたまたま。『ウチのガヤ』を見ていたスタッフの方が、『笑神様』に呼んでくださっただけですから。貴重なお仕事を全力でやっていたら、次につながったということなんです」

 中西さんは自身を「エンスト期間が長かった」と評しているが、大阪で積んだ若手時代の経験は、くすぶる中堅になっていたなすなかにしの糧となっていたのだ。