現在、レギュラー番組を多数抱え、“ロケ芸人”としても引っ張りだこのお笑いコンビ・なすなかにしの中西茂樹さん。松竹芸能に所属し、大阪で華々しい芸人デビューを飾った後、上京したのは18年前のことだ。持ち前の明るさと直感で困難を乗り越え、ブレイクへと導いた意外な「ルーツ」とは――。2026年2月、初の著書となる『いまのところ』(双葉社)を上梓した中西さんの、芸人人生を大きく変えた“THE CHANGE”とは。【第6回/全10回】

なすなかにし・中西茂樹 撮影/河村正和

 なすなかにしが上京したのは2008年。強者が揃う東京においては、実力派として認められた大阪時代はさしたる意味を持たず、ブレイクまでに10年以上を要した。

 その間にも、ネタ見せ番組やバラエティ番組が次々に終了。お笑い冬の時代が吹き荒れた。

 それでも、“いただいた仕事を全力で”の姿勢でやるべきことをやっていったなすなかにし。すると、オーディションで『ウチのガヤがすみません!』(日本テレビ系)のレギュラーガヤ芸人という座を掴み、確かなお笑い技術のもと、安定した仲良し感で視聴者の心を掴んでいった。

「まさかこの時の“ガヤ”が、次につながる布石となるとは」

 特番時代から数えると約6年間出演し続けた同番組が終了したのは2021年。その直前、2020年は新型コロナウイルスの流行がエンタメ界を襲っていた。こうした逆境の中、なすなかにしに白羽の矢が立ったのだ。