ターニングポイントは『キングオブコント』で優勝したこと

 霊能者なので、読経のシーンがあるんですけど、そこもリアリティを出さないといけないので、聴いてしっかり覚えました。読経されているお坊さんの癖も取り込んで臨んだんですけど、ここで勝手なリアクションをやっぱり入れちゃって(笑)。どうしても我慢できなかったんですよね。完成版を観たらやっぱり使われていませんでしたね(笑)。

 今では自分も、いろんなステージで活動させてもらっていますが、子どもの頃はダウンタウンさん、ウッチャンナンチャンさん、とんねるずさんに憧れていたんです。皆さん、演じながら笑いを取る、コントをテレビでやっていて、同時にドラマや映画にも出演されているんですよ。だから、自分も俳優をやるということに特別、抵抗は持っていないんです。

 もう15年以上、お笑いの仕事をやらせてもらっていますが、やっぱりターニングポイントは2014年に『キングオブコント』(TBS系)で優勝したことです。ただ、当時のバラエティはトークが主流で、今ほどコント番組はなかったんですよね。

 僕も相方(じろう)も、トークはそれほど得意ではなかったんで、優勝はしたものの、これからうまくいくのか不安になって、「売れなくてもそんなにつらくはない。細々と食っていければ」ってポロっと言ってしまって(笑)。実際、番組に呼ばれることも少なくなってしまったんですよ。コントに関しては自信があったけど、他のフィールドでとなると、からっきしダメだった。