甲田まひるは、22歳。小学生のころからオシャレ過ぎるコーディネートがインスタグラムで話題になり、一躍有名に。16歳でジャズピアニストとしてアルバムを発売し、最近ではシンガーソングライターとしてドラマの主題歌を手がけるなどマルチな活躍をしている。Z世代の彼女にとっての人生の「CHANGE」に迫った。【第1回/全5回】

甲田まひる 撮影/川しまゆうこ、ヘアメイク/山口かな子

 毎日猛烈な暑さが続いていたが、取材当日はさっと降った雨のおかげかやや涼しくも感じられ、さわやかな晴れ間をのぞかせていた。取材場所に現れた甲田まひるさんは、ピンク色の透かし編みニットとデニムのスカート、黒のメリージェーンのパンプスを着用。首元にはメダイがついたペンダント、手元にはシルバーのアクセサリーがきらりと光っている。すべて、甲田さん自身によるスタイリングだという。

 記者が「10年ほど前、インスタグラムで“MAPPY”名義で登場したときからフォローしていたんです」と伝えると「知っててくださったんですか? すごく嬉しいです!」とにっこり。ほがらかな雰囲気でインタビューが始まった。

 7月10日に、『「チェンソーマン」ザ・ステージ』のメインキャストが発表された。甲田さんがシリーズ屈指の人気を誇る血の魔人・パワーを演じることが発表され、公式X(ツイッター)アカウントによる発表ポストは166万件もの表示を得ていた。甲田さんがパワー役を演じると決意した理由はなんだったのか。

「ふだん、音楽活動をやっています。基本、自分で音楽を作ってそれを歌うっていうお仕事をメインにしているので、今回の『「チェンソーマン」ザ・ステージ』は、自分の本来の分野とはまた少し違った挑戦だと思います。

 今まで演技のお仕事も映像では何度かさせていただいていまして。今まで自分がピアノや歌をやってきた上で、表現の可能性をもっと広げたかったんです。演技に対しての興味はずっとあったんですよね。

 そのなかで、私も歌って踊るという形でライブをやっていて、舞台は動作がつくという部分で、自分がこれからやっていきたいことを目指す上でのいい経験になるんじゃないかな、と思って挑戦させていただきました」