年齢や性別の枠にとらわれない。「個体」として勝負する40代

 現在、43歳。ダイエットも仕事面でも、そんな数字が霞むほど初心のような心持ちで取り組み、新たな世界と出会えることについて言及すると、「そう言われるのはめちゃくちゃうれしいです」とほほ笑む。

「若くフレッシュな子のほうが選択肢もあるし、求められる役柄も多いと思うんですよね。そういう意味では難しい時期にさしかかっているのかもしれないですが、”現実は知らんっ!”と思っていれば、そこにネガティブさがなくて。
 それに、私の周りには、年齢や性別関係なく、ひとつの個体として見てくれる人ばかりだということも大きいです。マネージャーさんも然りで、私という個体に何が向いているか、何が広がりそうか、フラットに向き合ってくれる。そういう人たちに恵まれて、惑うことなく新しいことに挑戦させていただいています」
 
――確かに納得です、おそらく40代は「母親の役」という不文律のようなものがあるかと思いますが、内田さんはフラットにあらゆる人物を演じています。
「そう、そうなんです!」
 
今期は『田鎖ブラザーズ』(TBS系)と『君が死刑になる前に』で母親を演じるものの、前者はアイデンティティが“母親”にあるわけではなく、後者は里子を育てる保護者だ。"人間”を演じるからこそ、内田さんの存在感は放送終了後も作品とともに残り続けるのだ。

つづく

うちだ・ちか
1983年3月12日、神奈川県出身。日本大学芸術学部文芸学科中退後、演劇活動を開始。さまざまな演出家のもとキャリアを積み、2008年に橋口亮輔監督「ぐるりのこと。」で映画デビュー。近年は毎クール連続ドラマに出演中。近年の主な出演作に舞台『ふくすけ2024ー歌舞伎町目次録ー』(2024年)、『おどる夫婦』(2025年)、映画『ナイトフラワー』(2025年)、『災 劇場版』(2026年)、ドラマ『君が死刑になる前に』(2026年、日本テレビ系)、『田鎖ブラザーズ』(同、TBS系)、『お別れホスピタル2』(同、NHK)、『風、薫る』(同)がある。