「“なんて幸せなんだ”と思いましたね」リリースに伴い集結した豪華な面々

 かくして、『まちぶせ』をリリースすることが決まった。「よかったのは、もともと歌っていた三木聖子さんが事務所の先輩であり、所属していたレコード会社も同じだったこと」と、石川さんは当時を振り返る。

 「カバーというと各方面との調整が必要になりますが、事務所もレーベルも三木さんと同じだったので、割とスムーズに進められたのはよかったです。シングル化にあたり、私のためのオケ(ボーカルをのぞいた楽曲音源)を新たに録っていただけることになり、アレンジを松任谷正隆さんが手がけてくださいました。演奏する方々も、信じられないくらい豪華だったんですよ!」

石川ひとみ 撮影/有坂政晴

「というのも、松任谷さんがかつて在籍していた伝説のバンド、ティン・パン・アレーのメンバーに声をかけてくださったんです。イントロの、タンタタタンタンっていうところを聴くだけでもうゾクッとするぐらいすてきなオケで、それに乗せて歌えるなんて、“なんて幸せなんだ”と思いましたね」

 ティン・パン・アレーやYMOといった、世代を超えて世界中の音楽ファンから熱烈に支持されるミュージシャンたちが集結した『まちぶせ』は、石川ひとみという透き通った歌声を得たことで、ついに世に羽ばたいたのだろう。