妻・山口智子と結婚30年。名著『ふたり』誕生秘話と「この年まで一緒にいる」尊さ
――そうですね。話は変わりますが、唐沢さんが1996年に上梓されたエッセイ『ふたり』には、役者になるまでのあれこれや、奥様である山口智子さんとの出会いなど、さまざまな出来事などが赤裸々につづられていました。どうして、ああいった本を書かれようと思ったのでしょうか? また、今日まで山口さんと連れ添ってこられて、いま改めてどんな思いがありますか。
「年を取ったなぁと(笑)。本を書いたのは、芸能レポーターの梨本(勝)さんのせい(笑)。ドラマ『愛という名のもとに』(1992年/フジテレビ系)をやっていたとき、僕は2歳ほど若く年齢をごまかしていたんです。そしたら当時、梨本さんが会うたびにしつこく聞いてくるのよ(苦笑)。
いずれバレると思っていたんだけど、これはちょっと面倒くさいことになるなと思って、全部ここ(本)に書いたの。そしたら、もう誰も言ってこなくなるかなと思って。
おかげさまでこの本はそこそこ売れたらしいけど、発売前に印税は全部人に配っちゃった。あんなに売れるって分かっていればあげなかったのに(笑)」
――奥様はこの本について何かおっしゃっていましたか?
「それは何も言っていないね。実は以前、この本をドラマ化する話があって、それを家に帰って彼女に相談したことがあったんです。“NHKからこういう話が来たんだけど”って言ったら、“私は絶対嫌だから”って言われて。
このタイトルの“ふたり”っていうのは俺<唐沢潔(本名)と寿明(芸名)>のことで、あなたは最後のほうにチラッと出てくるだけなんだけどなって思ったけど(笑)。
まぁ、奥さんが嫌だというからやめたんだけど、そういう笑い話もありましたね」
――確かに、最初にこの『ふたり』というタイトルを見たとき、唐沢さんと奥さんの“ふたり”のことなのかなと思いました。
「だから、タイトルつけた人がうまいのよ。そっちに捉えさせようと思って買ってみたら『違うじゃん』みたいにね。そういうのってよくあるじゃない。僕も子どものころ、ブルース・リーの映画だと思って手に取ったら“ブルース・スリー”って書いてあって(笑)。何度もダマされたよ」
――いろいろなことがあったかと思いますが、ここまで連れ添ってきたことが尊いなと思います。
「結婚して30年もたっているし、当然お互いに年を取るわけですよ。でもね、見方を変えれば“この年まで一緒にいたんだな。この年になってまで一緒にいるんだな”っていう思いはあるよね。これからも仲良くやっていきますよ」
この話の後、「『これからもふたり』というタイトルで『ふたり』の続編を書かれてみてはいかがでしょう?」と提案してみたところ、
「それはないかな。それに“智ちゃん2号”みたいな人がいたらマズいでしょ(笑)。まぁ、“酒と女は二合(号)まで”ってね」
と、最高の決め顔でその場にいたスタッフたちを笑わせ、次の現場に颯爽と向かう唐沢さんなのであった。
【作品情報】
映画『ミステリー・アリーナ』5月22日(金)全国公開 出演:唐沢寿明、芦田愛菜、三浦透子、鈴木伸之、トリンドル玲奈、奥野壮、宇野祥平、野間口徹、玉山鉄二/浅野ゆう子 原作:深水黎一郎「ミステリー・アリーナ」(講談社文庫刊) 監督:堤幸彦 脚本:大浦光太、髙徳宥介 主題歌:YELLOW MAGIC ORCHESTRA 「BEHIND THE MASK」(©1979 by ALFA MUSIC, INC. Licensed by ALFA MUSIC, INC. / Sony Music Labels Inc.)
配給:松竹 公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/mysteryarena-movie/
公式X:https://x.com/mysteryarena_mv
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