台湾に行ったら是非値切ってみましょう

「大稲埕(だいとうてい)というところはとても美しい街です。あと、おいしい食べ物もたくさんあります。ちっちゃいのお店、いっぱいあります。ちょっと宝を探す雰囲気です。

 この間、私そこで撮影した時、すごい可愛い帽子屋さんを見たんです。ガラス張りで外から見るととても可愛い。中に入って帽子を13個買いました。同じデザインで。台湾のデザイナーの手作りです。すごい可愛いです」

 同じデザインの帽子を13個も。これには驚いたが、そこはビビアンさんの純粋で楽しい人柄を考えると「そういうこともあるかな」と納得もしてしまう。ビビアンさんの話は続く。

「台湾人は値段交渉が大好き。値切るのが大好き。だから皆さんも台湾に行ったら是非値切ってみましょう。わたしも値切って値切って値切りまくってきました。

 でも私が19歳の時に日本に来た時、同じように値切ってみたのですが、日本ではその文化がないということなので、恥ずかしい思いをしてしまいました。皆さんお仕事、ビジネス大変だと思います。それ以降、私は値切るのを止めました」

 10代のころのビビアンさんが日本で買い物をしたときの様子が目に浮かぶ。また、話の最中にこんなこともあった。それはビビアンさんがある伝統的な地域の話をしていた時のこと。

「剥皮寮(ボーピーリャウ。台北の伝統的街並みを保全した地区)に行ったら、台北の文化と歴史のことをちゃんと詳しく紹介してあります。ここは、あのー、すごく………」

 と、彼女は話の途中で自分の手の甲を見つめる。そして、

「レトロ、レトロです。今日初めて勉強した言葉。剥皮寮はレトロの雰囲気ですごい可愛い。写真撮ったらすごい。綺麗な場所です。周りに食べ物もたくさんある。観光しながら 美味しい食べ物を食べられるのは一番幸せです」