「決勝の日も、1回もネタ合わせてないです」

――『THE SECOND』は『M-1』の4分間と違って、持ち時間が6分でした。その遊びができるというところで、マシンガンズの強みが出たのかなと思います。

「確かに、M-1のように4分きっちりネタを組んでの大会だったら、僕らのスタイル的に厳しかったかもしれません。2分くらい余裕を持たせて、なんとなく時計を見ながらしゃべって、本ネタに入ろうか、というかんじなんです。その本ネタも昔のやつなんで。15年前のネタなんですけどね(笑)」

――いつでも終わらせられるスタイルなので、6分ギリギリまでできた。

「決勝でも残り2秒で終わらせて(笑)。アドリブみたいなのやってたんですよ。普段からネタ合わせをしていなくて、1人2つか3つくらいはなにか持って出て、という形。決勝の日も、1回もネタ合わせてないです」

――漫才を確立しているコンビだからできたことだと思います。中川家ナイツもネタ合わせしないと言いますから。

「そんなことはなくて(笑)。“勝っても負けてもどっちでもいい”と思っていたのが、いい方向に出た。直前まで寝てましたもん僕。楽屋で」

――『THE SECOND』では、ランジャタイ金属バット三四郎、とコアなファンが多いコンビと対戦して勝ち上がりました。お笑いファンが審査員という形だったので、不利なのかと思いましたが、逆に、マシンガンズの空気になりました。

「みんなM-1出られなくなったばかりの芸歴16、17年目で脂が乗ってるし、ネタだって何本もある。金属バットなんて“あと8本ある”と言ってましたから。三四郎なんかもゴリゴリ、テレビで出てるんでね、みんなやっぱり厳しい戦いですよ。

 僕らは目の前にあることに必死だったんです。それこそ大喜利じゃないですけれども、この場面で何をしたらいちばん笑いが取れるか、みたいなことは考えてたんですね。
 よく見たらハズしてる箇所がたくさんあったと思うけど、僕らは“勝っても負けてもどっちでもいい”思って、とにかく勢いを大切にしていました。」