今年3月にAKB48を卒業した武藤十夢さん。卒業と同時に1st写真集を発売し、最近では『DayDay.』(日本テレビ系)のコメンテーター、気象予報士としても活躍中だ。2011年に12期生としてAKB48に加入し、12年間最前線でアイドルとして活動してきた武藤さんにとってのTHE CHANGEとは。ーー。【第2回/全2回】

武藤十夢 撮影/編集部

 AKB48といえば、歌やダンスだけでなく、バラエティ番組やグラビアなど、活動は多岐にわたる。メンバーそれぞれ得意ジャンルがある中で、バラエティが苦手だったという武藤さんは、“勉強系”で存在感を示そうと考え、『AKB48 ネ申テレビ』(ファミリー劇場)の企画で難関で知られる気象予報士の資格取得に挑戦、2019年に8度目のチャレンジで見事に合格した。

ーー合格後の生活の変化は、どんなことがありましたか?

「なんの気兼ねなく友達と、ごはんに行きました。あと、毎日、勉強のためにめちゃくちゃ分厚い本を何冊も持ち歩いていたんです。リュックが引きちぎれるんじゃないかっていうくらい。合格後はリュックが、すごく身軽になりました」

ーーそんな重いリュックを背負っているアイドル、他にいないですよ!

「そうですかねえ」

ーー この気象予報士合格から少しさかのぼると、大学4年生のときに、アナウンサーの試験を受けているんですよね。

「はい。アナウンススクールにも通っていました。自分に何もなさすぎて、その時期は悩みまくっていました。「何か、形にしなきゃ。何か、できるようにならなきゃ」と、必死になっていました」

ーー勉強も、歌もダンスもできて、もはや「何でもできる」ように見えますが。

「いやいや、小さい技は持っていたかもしれませんが、必殺技がないのがコンプレックスで。AKB卒業を見据えたときに、自分をアピールできる何かが欲しかったんです」

ーーセカンドキャリアを見据えていたんですね。アナウンサーの面接では、面接官の人に驚かれたりしませんでしたか?

「いえ。むしろ書類で落ちることもザラでしたし。いいところまで進ませてもらえた会社もありましたが、結果的には全部ダメでした」