クールでミステリアスな天才役者。真木よう子にそうしたイメージを持っている人は多いかもしれない。だが、そのいっぽうで2009年には娘が誕生し、私生活を発信するSNSは多くの人の支持を得ている。多様な魅力を持つ真木さんの人生の「THE CHANGE」とは――。【第3回/全5回】

真木よう子 撮影/冨田望

「私って、黙っていると怖く見られるというか。なんか、近寄りやすい感じじゃないなってのはわかっているんです」

 真剣な表情で、真木よう子さんはそう語りはじめた。

真木「気が強いとか、男勝りとか思われていることに悩んではいないですし、マイナスとも思っていないですね。もしも、他の女優さんがやったらニュースになっちゃうような言動も、真木よう子だったら、あー……って大目に見てもらえるので、なんか得した気分」

――主演した映画『アンダーカレント』では“人間関係”が大きなテーマになっています。真木さん自身、人間関係を築くうえで、大切にしていることはありますか?

真木「私って、人の冗談を聞くのが大好きなんですよ。それに、自分から冗談だって言うし。そんな感じで、相手が肩の力を抜けるように、少しでも相手との距離を近づけられればなと思って、頑張ってます」

シックな黒のドレス姿の真木よう子さん

――映画で、初めてコンビを組んだ今泉力哉監督や、真木さん演じる主人公のかなえの前に現れる謎の男・堀を演じた井浦新さんなど、主要キャストの方々との思い出はありますか?

真木「実は、今泉監督の作品を拝見したことがなかったんですが、でも、初めてお会いした時に、インスピレーションで、この人と一緒に作品を作りたいって感じたのを覚えています。

 あと、今泉監督って考えごとをする時にすごいウロウロするんですよ。現場を歩き回っていて、しかも、それがさもみんなそうやって考えるものだ、みたいにおっしゃっていたので、いやいや、そんなことないですよって思ったり。

 新さんは、カメラが回ってない時とかすごく穏やかな感じで。(『アンダーカレント』で“悟”役を演じた)瑛太が、井浦さんは神様みたいな人だ、って言っていたので、それを聞いて、私は、樹齢100年の木みたいな人ってたとえてみたり。

 なんかこう、心地いい距離感でいてくれました。でも、本番になると、堀というキャラクターの感情にしっかり変わっている感じが伝わってきて、そんな時、この役が新さんで本当によかったなって思いました」