自分の反省を赤裸々に書く。途中の失敗や思わぬ出来事なども書いている

“始まりと終わり”とは、どういうことなのだろうか。

 水上「まず役作りに必要なことを書くんです。この役ってこういう人間だよな、だとすれば、あの作品を見てみようかなって、最初のプランを考えます。そして、最後には良かった点や悪かった点など、自分の反省を赤裸々に書く。途中の失敗や思わぬ出来事なども書いているので、見返すと、この時嬉しかったんだなとか、嫌だったんだなとか、分かるんです。自分にとって、すごく価値のあるノートですね」

 出演作の台本もすべて保管しているという水上さん。そこにはきっと、役者・水上恒司を形作るすべての要素が詰まっているのだろう。

■水上恒司 みずかみ・こうし
1999年5月12日、福岡県福岡市生まれ。2018年に『中学聖日記』(TBS系)でデビュー。『週刊ザテレビジョン』主催の「第99回ドラマアカデミー賞助演男優賞」を受賞した。その後、NHK大河ドラマ『青天を衝け』をはじめ、数多くのドラマや映画に出演。2022年には、「水上恒司」に改名。現在放送中の趣里主演のNHK連続テレビ小説『ブギウギ』で、ヒロインの最愛の人・村山愛助役を演じる。