現在放送中のNHK朝の連続テレビ小説ブギウギ』で、ヒロインの最愛の人・村山愛助役を演じる水上恒司。2018年、ドラマ『中学聖日記』でデビューすると、『MIU404』NHK大河『青天を衝け』などの話題作に多数出演。22年には「水上恒司」に改名し、自身初となる個展を開催するなど活躍の場を広げている。そんな唯一無二の存在感を放つ水上さんが語る「THE CHANGE」とは――。【第3回/全5回】

水上恒司 撮影/三浦龍司

 
 水上さんは2017年、高校3年時の野球部引退後、演劇部顧問の教師にスカウトされ、『髪を梳かす八月』という作品で全国高等学校演劇大会に出場。初めて演じることになった役は、特攻隊員だったという。

 それから6年、今年12月公開の主演映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』では、まるで原点回帰のように、特攻隊員役を演じる。死に迫る難しい役どころだが、“死ぬこと”についてどう考えているのだろうか。 

水上「以前、平九郎って役を演じた時に、彼の最期の言葉で“花と散らん”っていうのがありました。僕は花のように散っていくんだ、花びらのように美しく散っていきたいって……。それ、すごく分かるなあって思うんです。子どもの頃は死ぬのが怖かったり、死んだら僕の思いや意思はどこに行っちゃうんだろうって考えたこともあります。もちろん、死ぬのは嫌ですけど、しょうがないことですよね」