要職に登用されれば「女性枠だよね」永田町で直面した性差の壁

 その後、県議を経て永田町へと足を踏み入れることになるのだが、そこでも女性議員ならではの苦悩に直面する。

「先輩女性議員が、政権内で要職に就くと、本人の前で“女性枠”だよねとおおっぴらに話す人もいる。政府としては民間へのアピールもありますし、女性議員を役職に登用する必要もある。

 けれども、実際の政治の現場ではこんなにあからさまに男性議員が態度に出すんだなと。これは、自分が役職に付いたら必ず言われる、と感じました」

 実際に金子さんが安倍政権下で、16年8月に総務大臣政務官のポストに就任すると恐れていたことは現実となる。

「就任する少し前ですかね。男性議員に“次、もう(役職が)来るよね”って。政治家になる前は自分の想いや信念があれば政策を実現できると考えていたのですが、永田町に行ってからは、文字通り“政治”をしないといけないなと。その難しさは感じるようになりました」

 先輩議員への根回しなど政治力が求められるのが永田町というわけだ。