90年代から“美のカリスマ”として君臨する君島十和子。モデルからはじまり、美容家のパイオニアとして活動してきた彼女が今年5月30日で57歳を迎え、“アラ還”の冠がつくことには驚くばかりだ。さまざまな波乱に向き合ってきた君島さんの人生におけるTHE CHANGEとはーー。【第4回/全5回】 

君島十和子 撮影/三浦龍司

 君島十和子さんの名前からは、さまざまなイメージを想起するが、特に女性なら“美のカリスマ”としての君島さんを、まず真っ先に思い浮かべるはずだ。

 現時点で美容をはじめライフスタイルなど、女性の憧れを一手に引き受けた9冊の著書があることが、カリスマの証明になるだろう。が、君島さん自身は、「私自身が表に出るなんていうことは、まったく考えていなかった」と話す。

君島十和子(以下、君島)「結婚を機に芸能界を引退したあとに、マスコミに追われる騒ぎがありましたしね」

ーーそんな君島さんが表舞台に出るきっかけとなった「THE CHANGE」が、気になります。

君島「それはもう、1冊目の本『エレガンス・バイブル―美しくありたいと願う、全ての女性に捧ぐ』です」

 2002年5月に発売された同書は「私の顔と名前を、興味本位程度で知ってくださっていた方々に、より知ってもらうきっかけになった」という忘れられない一冊だという。

ーータレント業を引退していたときにオファーがあったかと思いますが、快諾したのでしょうか。

君島「いや、もちろん戸惑いと、できるのだろうか、という不安が先にありましたが、お声をかけていただいたことがすごくうれしくて。当時はこうした本があまりない時代でしたし、これはすごいチャンスではないか、と。この本が突破口を開き、その後の何冊もの出版に繋がりました」