SNSでネガティブなことは口にしない
ーーX(旧Twitter)でも、発言を積極的に続けていますね。日本代表の森保一監督や長友佑都選手を一貫して擁護しているようでした。一方で、マスメディアでは厳しい批判をする人たちもいます。
「いろいろな見方や考えがあっていいのではないかな、とは思いますが、僕は森保監督のことは応援してきましたよ。一時期、“監督を代えろ”といった声もあったようですが、僕は“森保さん、いいじゃん!”と自信を持って言ってきたんです。
長友さんは必要な選手だと思っていたし、そのような発言もしてきました。ちゃんと評価するために、苦言を呈する人も必要だとは思いますが、“あいつはいらない”などと発するのはどうでしょうかね。
例えば、批判を受けるプレーは実は監督の指示だったのかもしれない。チーム内のことを正確には知らないから、批判はしません。監督が試合の結果によっては “辞めろ”などと言われるのはわからないでもないのですが、選手をセレクトしたのは監督であり、指示をするのも監督。それで選手を“不要”と言えるのかな。僕は、ネガティブなことを口にするのは、避けているんです」
一時の世論や空気に流されず、”同志”へのやさしさを失わない。ここにも、ファンが多い理由があるのかもしれない。
■鈴木啓太(すずき・けいた)1981年、静岡市生まれ。中学は東海大一中に在籍し、全国中学校サッカー大会優勝。高校卒業と同時に2000年、Jリーグ浦和レッドダイヤモンズ(浦和レッズ)に加入。ポジションは、MF。2006年~2008年は日本代表となり、唯一全試合に先発出場。2015年に引退するまで、16年間浦和レッズで活躍。
2015年には腸内細菌の可能性に着目し、腸内フローラ(腸内細菌の生態系)解析事業を行う研究開発型のベンチャー企業・AuB(オーブ)株式会社を設立。45競技1000人を超えるトップアスリートの腸内を研究し、酪酸菌など約30種の菌を配合した、腸内環境をケアするサプリメント「aub BASE」と、プロテイン「aub MAKE」を開発・販売をする。
トップアスリートの腸内の分析データから独自の特徴を発見し、製薬会社や食品メーカーとの共同研究や自社製品開発を行う。スポーツ、ヘルスケアビジネスの分野でもコンサルティング、講演を続ける。2020年10月からは、YouTubeチャンネルを開設。チャンネル登録者数は2023年11月現在、25万を超える。