佳子「みんないろいろあるけど、乗り越えていけたらいいよね、という映画」
しかし、リング上の大事故で赤井さんは引退を余儀なくされる。
佳子「ボクシングできなくなってから、『どついたるねん』の本が3年後、って簡単に聞いてましたけど。コロナも皆さん外に出れなくなってから3年間。けっこう3年間って長いですよね。
つらい時期はあったけど、いずれそれを乗り越えて活躍する、ってわかってればいいけど、そんなの誰にも見えないじゃないですか。真っ暗闇の中だったんじゃないかなと。
その時期の赤井の映像が残っていて、すごく真摯に一生懸命インタビューとかにも答えている。こんなに強いボクサーだった、っていうことじゃなくて、みんな色々あるけど、乗り越えていけたらいいよね、という映画だったかなと思います。
皆さんの人生、乗り越えた人もまだ乗り越えられてない人もいっぱいいる。特に若い人とか、この時期に就活したりとか、学校行けなかったりって、大人から見たら大丈夫。いつかこれも終わっていつかプラスになる時が来るって言えるけど、18歳とか17歳の子たちにはそれは無理。
真っ暗闇の中で、先は見えないところにいた時の様子がわかる映画だから。少なくとも生きてたほうがいいなって」