センシティブなルールに直面

カシュー「日本じゃありえないじゃないですか。やっぱり国が違うといろいろ違うなあと」

藤原大輔(以下、藤原)「いちばん怖かったのはドイツですね。出番前に通訳の方に言われたんです。“ステージに出ていくときに片手を上げないでください。ナチスを想起させて反感を買います”と」

カシュー「その動作、普通にやりがちじゃないですか」

藤原「“手を上げるなら、両手で上げたり、振ったりしてください”というのを直前に言われて。ものすごい気にしてしまいましたね」

 センシティブなルールに直面する一方、イスラエルでは意外な出会いがあった。

カシュー「舞台に出て初めて審査員がわかるんですが、審査委員長の席にユリ・ゲラーさんがいたんです」

 ユリ・ゲラーは、70年代から80年代にかけ、日本のテレビに出演、スプーン曲げなどを披露し、超能力ブームを巻き起こしたパフォーマーで、親日家としても知られている。

カシュー「ネタが終わると、日本語で感想を言ってくれたあとに、“ちょっとおいでよ一緒に写真を撮ろう”と審査員席から僕ら呼ぶんです。それで、“君たちは、すごくいい芸をするから、僕の日本の友達に、君たちを紹介するよ。ほら、これが友達”と言われて見せられたのが、安倍元首相とのツーショットで。

 それでユリ・ゲラーは“彼は毎年春に、いろんな人が集まる会をしているから、君たちがそこに参加できるように紹介しておくよ”と」