日本の笑いが世界を驚かせている。2023年、とにかく明るい安村が世界的なイギリスのオーディション番組『ブリテンズ・ゴット・タレント』の決勝に進出。その後も各国の番組に登場し、大ウケをとっている。それにさきがけ、2017年から世界で活動しているコンビがいる。ゆんぼだんぷ。自身の身体を使っての唯一無二の芸で活躍する2人のTHE CHANGEとはーー。【第4回/全5回】

ゆんぼだんぷ カシューナッツ(左)と藤原大輔 撮影/三浦龍司

 これまで、世界各国のオーディション番組『ゴット・タレント』に出演してきたゆんぼだんぷ。マレーシアにルーマニア、アメリカ、スペイン、ドイツ、イタリア、フランス……それぞれ、まるでコントのようなカルチャーギャップを感じてきたという。

 たとえば、2017年に出場した『アジアズ・ゴット・タレント』でのこと。

カシュー「収録はマレーシアでやったんですが、マレーシアの放送ルールにのっとらなきゃダメだったんです。で、マレーシアって、おへそを隠さなくちゃいけないんですよ」

ーーおへそ! お腹とお腹で音を鳴らすのに、いちばん大事なところじゃないですか。

カシュー「そうなんです。それでどうしようかと、試しに、シールをおへそに貼ってお互いのお腹を合わせてみたんですが、やっぱりシールを貼ると音が出ないんですよね。それで、ギリギリまで小さく切って貼ってみたんですが、やっぱりダメで」

 ゆんぼだんぷは、「おへそを隠したらネタがダメになってしまう」と現地スタッフに訴え、現地スタッフはスタッフで「いや、ルールなので」と頑なな姿勢を見せる。だが、この問題は意外な形で解決した。

カシュー「スタッフが急に“わかった”と。“君たちの出番を夜遅くしていいか?”と聞くんです。どういうことか聞くと、“へそとかをチェックする人が、定時で帰る。彼が帰ったあとに撮ってしまえば大丈夫だから”と言うんですよ。いやいや、あとで観たらバレちゃうじゃないですか。でもいいんだと。結果、それでイケました。よくわからないけど(笑)。そのやりとりが大変でしたね」

ーーその攻防戦が(笑)。