GACKTが他人と大きく異なっている点とは?
――ありがとうございます。アーティストとしてはもちろん、多くの活動をしてきているGACKTさんですが、ご自身が他人と大きく異なっていると感じられる点はありますか?
「時間の感覚でしょうか…。基本、時間に縛られて生きていないので。仕事で細かく時間を指定されるのが苦手です。ボクには、朝、昼、夜しか時間の分け方がないので」
――そうなんですか。
「でもそこは、ボクというか、(GACKTさんの出身地)沖縄の人の特徴かもしれません。たとえば“明日、一緒にご飯いこう”と約束するとします。内地の人たちはどこで何時にという約束の仕方をしますよね。沖縄の人たちは“じゃあ、明日の夜、どこどこで”って、それだけ。19時なのか20時なのか、そこは気にしない。こういう話をすると、“そんなことあるのか”と思うかもしれないですけど、それが普通なんです」
――憧れます。
たとえば、自分たちが知っている共通の居酒屋に集まるなら、19時に来る人もいれば21時に来る人もいる。要は、東京や大阪だったら、待った、待たされたという感情が生まれると思うんですけど、それがないんですよ。
“さっき来た”のさっきが2時間前だったりする。よく内地の方たちが沖縄の人間は時間にルーズだとか言いますけど、ルーズなんじゃないんです。“違う”んです。仕事は朝からと言われたら、朝。昼からと言われたら、昼。時間の感覚は朝、昼、夜しかないんです。それを沖縄の人たちは時間を守らないと言うほうが無理があるんです」
「仕事で細かく時間を指定されるのが苦手」といいながらも、こちらの質問には実に真摯に答えてくれたGACKTさん。覚悟と行動力をもって、これからもわれわれを楽しませ続けてくれるに違いない。
■GACKT
1973年7月4日生まれ。バンド活動を経て、99年にソロになる。ミュージシャンという枠にとらわれず、“表現者”として活躍。03年公開の『MOON CHILD』では原作・脚本・主演として作品に関わった。07年の大河ドラマ「風林火山」(NHK)で上杉謙信を演じ、大きな注目と支持を集めた。09年より出演のバラエティ番組「芸能人格付けチェック」では圧倒的な活躍で、老若男女にGACKTの一流ぶりを見せつけることとなった。2019年、二階堂ふみとのW主演による映画『翔んで埼玉』が大ヒット。第43回日本アカデミー賞で優秀主演男優賞を受賞。2023年、続編『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜』が公開された。
映画『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』
原作:魔夜峰央
監督:武内英樹
脚本:徳永友一
音楽:Face 2 fAKE
出演:GACKT、二階堂ふみ、杏、片岡愛之助 ほか
(C) 2023 映画「翔んで埼玉」製作委員会
配給:東映
ヘアメイク/タナベコウタ スタイリスト/Rockey