「ずっと寝ていなかったから鼻血が止まらなかった」
――休みはなかったのですか。
「1日だけ休みをもらったので、年末に熊本に帰ったんです。友達とディスコ行ったら、“なんか今日は鼻水が止まらないな~”って思ってぱっと鏡を見たら顔が血だらけだった(笑)。ずっと寝ていなかったから、鼻血が止まらなかった」
――それだけの体力は、どのようにして培われたと思いますか?
「高校生の時かな。家から高校まで距離が15キロあったんですよ。それを自転車で通っていたから、毎日30キロ走っているわけなんです。だから体力が化け物なんですよ。バイパスを走っている時、普通の自転車で競輪部を抜いて行っていたからね(笑)」
傍から見るとつらそうな日々だが、MAGUMIさん本人は楽しかったと振り返る。
「上京した頃は貧乏には変わりはないけれど、寮で暮らしていたから光熱費とかはかからなかった。友だちの中ではおこづかいが多いほうだったんじゃないかな。僕は配達以外にも、新聞の勧誘もやっていたんだけれど、ちゃんと新規の購読者が増えたんです。
例えば、朝5時半までに新聞を配達して欲しいっていう家があったら、その時間までに確実に届けていました! 入れなきゃいけないところにだーって最初に配るんですよ(笑)」