両親は「就活に役立つだろう」くらいに思っていたが…

――確かに事務所契約の話を聞いてから、あまり経ってないですからね。

「それでもまだ、それも“就職活動に役立つだろう”と思っていたみたいなんですけど、その数か月後に“朝ドラに受かりました”となって」

――聞いているだけでビックリです。

「両親も、これは時勢が変わってきたぞとなって。“お前、その道で行くのか”と改めて聞かれたので。“はい、行きます”と。就活はしないのかとも尋ねられたので、しませんと。そこに関しては、ちょうど周りのみんなが就活をし始めてたので、“しなくていいのは、嬉しいな”なんて思っていたんですけど、そこはとんでもなく私の思慮が浅かったことに気づきました」

――と言うと。

「役者って就活の連続だったんです。ひとつの作品が終わったら、また就活ですから。ずっと就活です。こんな落とし穴ないです(苦笑)」

 言われてみればその通りである。そしてこのところ自分自身を見つめる機会が多かったという黒崎さんは続ける。

「なので今なら私も就活は強いと思います。自己分析して、自己ピーアールもかなり考えましたし。そこで考えたのは、やっぱり自分らしさを見つけることですね。現在進行形でもやっていますが、いろいろ見つかってもいます」

 では今現在において見つけたという黒崎さん“らしさ”、黒崎さんの武器を教えて欲しいと訊ねると、次のように返ってきた。

「それは人に言ったら意味がないんです。だからすみません、ナイショです(笑)。でもとにかく、もともとは興味がなかった出る側、役者という道に進んでいますが、とても面白いなと思います。楽しいです。これで行きたいと、今は思っています」

 そう答える黒崎さんの瞳は、とても輝いている。

黒崎煌代(くろさき・こうだい)
2002年4月19日生まれ、兵庫県出身。2022年にレプロエンタテインメントの30周年企画「主役オーディション」で約5000人の応募者の中から合格して芸能界する。翌年、連続テレビ小説『ブギウギ』にて俳優デビューを果たす。趣里演じる福来スズ子の弟・花田六郎を演じて一躍、高い評価と人気を得る。同年11月に公開された映画デビュー作『さよなら ほやマン』では主人公アキラ(MCアフロ)の弟シゲルを演じ、第78回毎日映画コンクール、スポニチグランプリ新人賞にノミネートされた。
ヘアメイク:親友江 スタイリスト:能城匠  衣装:EYCK(エイク) 
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