2023年に『千鳥の鬼レンチャン』で大ブレイクした芸歴40年を超えるピン芸人・ほいけんた。58歳にして国民的な存在となり、全世代を沸かせている。明石家さんまモノマネの第一人者としても知られるほいさんの「THE CHANGE」とはーー。【第4回/全5回】

ほいけんた 撮影/冨田望

 年末年始、テレビから営業までほぼ毎日働き続ける、大ブレイク中のほいけんたさん。そんなほいさんにTHE CHANGEをたずねると、懐に右手を差し入れた。取り出した手には、歯。

「僕にとってのTHE CHANGEは、歯ですね。歯で、気持ちが完全に入ります。こんなふうに……」

 流れるような手つきで歯を前歯に装着して、目を細める。すると、本当にすべてが一変。目の前には明石家さんまさんが出現する。

ーーうわ! すごい! いっきに表情が変わって……さんまさんが目前にいるようで、緊張してしまいます。

 瞬時にCHANGEするさんまさんで、ほいさんはこれまでも観客を沸かせてきた。

「ある収録の時のことです。現場に西川貴教さんのファンクラブの観客が120人集められていた。それでプロデューサーが“ほいさん、いまから前説をやってください”というんですよ。“準備ができるまで、さんまさんで繋いでください”と」

ーー急にですか。

「そうです。こっちはノープランじゃないですか。まあでもね、言われればやりますよ。それでスタッフが出ていき“それでは今から始まります! 明石家さんまさんです! どうぞー!”と言ったんです。
 歯をつけて、さんまさんを憑依させ、出ていった瞬間に笑いが起きた。ホッとして“みなさんそんなに真面目に見たらあかんでェ~偽物やから”とか言いながら、色々としゃべりました」

 さんまさんを憑依させて10分しゃべり続け、現場を回した。その一部始終を記者たちの前で完全再現してくれたのだが、プロフェッショナルと言うほかない。