1994年、ロッシーとお笑いコンビ「野性爆弾」を結成し、バラエティを中心に活動するくっきー!。近年では絵画での独特な世界観が注目を集めたり、ミュージシャンや俳優として活動するなどマルチな才能を見せる彼の「THE CHANGE」に迫る。【第2回/全2回】
奇抜とか、オリジナリティとか言われることはあるんですけど、僕って、絵もお笑いも、誰かに似ているって言われるのが、すごく恥ずいんです。そう思われるのは嫌で(笑)。クソダサくないですか? でも、これは芸人みんな、そうなんじゃないかと思っているんですけどね。
ボケもそうだけど、自分が納得する要素がないとダメなんです。だから、きれいな風景画とか美しい女性の後ろ姿は、恥ずかしくて描けない(笑)。評価にしても、きれいに描けていますねっていうのは、一番いらんかもしれないです。
ただ、絵の世界で注目していただけてますけど、絵の仕事ひとつに絞ろうとはまったく思ってないんです。やっぱり、僕の中で軸はお笑いなんです。
来年デビューして30年を迎えますが、実は当初から売れるはずないってずっと思っていたんです。芸人って正統派と歪派があると思うんですけど、僕は歪派だったんですよ。
バッファロー吾郎さん、ハリウッドザコシショウさん、ケンコバさん……皆さん、今は超売れっ子ですが、デビュー当時は絶対売れへんって言われたゴミ部隊だった(笑)。
人気もないし、イベント開いても客の8割は男、しかも下手したら6人ぐらいしか来てないとちゃうんか……みたいな舞台だったんです。カッコいいっちゃカッコいいんですけど、そんな邪悪な舞台では、売れるはずはないって思っていたんです。