公式チャンネル『のりニコッ!』を開設
ーー挑戦といえば、酒井さんは、昨年7月から、動画配信サイト『ニコニコチャンネル+』で公式チャンネル『のりニコッ!』を開設。月1回の生配信番組に出演しています。
「チャンネルを運営するKADOKAWAさんからお話をいただいて、挑戦を決めました。私って、みこしに乗るのが好きなんです(笑)。
当初は2クール(半年間)の予定だったんですけど、うれしいことに、継続が決定しました。
今の目標は、配信動画を文字で埋め尽くすこと。ニコニコ動画って、視聴者の方が書き込んだコメントが、字幕のように画面に流れて表示されますよね。あの文字で、自分が隠れて見えなくなることが夢なんです」
ーーその夢がかなうことを願っています。ちなみに、初回のゲストは由紀さおりさんでした。
「NHKの朝ドラ『ファイト』(05年)でご一緒させていただいたご縁もあって、快諾してくださり、ありがたいことです」
ーーそうなんですね。
「由紀さんは生配信当日、その前にNHK-BSの歌番組の収録があったそうなんです。
すると、共演の方たちが、“のりピーの番組に、由紀さんを早く送り出そう”ということで、協力してくださったそうです。それを知ったときは畏れ多くて……」
ーー酒井さんは、それだけ愛されているんですね。10月にはチャンネル会員限定のライブを、東京・目黒で開催。その模様が『歌謡ポップスチャンネル』でも放送されました。
「配信番組や会員限定のライブを通じて気づいたのは、進行や演出をガチガチに固めなくても、お客様に喜んでもらえるんだということです。
自分に自信がないので、作り込むために、つい頑張りすぎるんですが、そうすると本番までに疲れてしまうんです。今回は、自分が楽しむためにも、あえて、なりゆき任せにしてみたら、反応がとてもよくて」
ーーファンには、意外性があったのかもしれません。
「尊敬しているビキニ・フィットネスアスリートの安井友梨さんは、全治1年と診断された大ケガの後で、昨年、悲願の世界チャンピオンになったんです。
メンタルの強さもありますけど、一定期間トレーニングを休んだことで、逆に仕上がりがよくなったみたいで。頑張りすぎず、ときには力を抜くことも大切だと、彼女から学びました」
ーー安井さんは、酒井さんの年末のディナーショーにも訪れたそうですね。
「金沢まで足を運んでくださって、うれしかったです。そのディナーショーも、例年に比べれば、頑張りすぎない構成でした」
ーーどういうことですか。
「いつもテーマの設定や選曲に苦労するんですが、今回は友人に教えられた秋元康さんのラジオ番組に、ヒントをいただきました。
その番組で、秋元さんは“お客さんは、心をわしづかみにされることを期待している。そのためには物語性が必要だ”と、おっしゃっていたんです」