中井貴一さんの懐の深さに感銘を受けた

――ああ、すごくステキですね。

「単純に“頑張れ”とかじゃなくて、“自分が25のときに初めて旗を立てたその場所に、息子としてお前がいる。そこに立ちあえて嬉しい”って。大先輩ですよ。その大先輩の懐の深さと、中井さん自身がこれから先の自分にまだまだ可能性を見ている言葉にも、人としても役者としてもかなりの感銘を受けました。

 役者として芝居を“こうせえ、ああせえ”というような言葉を言うのではなく、人として対等に向き合って、でも先輩として背中を押してくれた。その貴一さんの姿勢は、いまでもめちゃくちゃ支えになっています」

そんな中井貴一さんは還暦を過ぎ、ますます精力的に活動している。

「貴一さんとか、新作映画『罪と悪』で共演させていただいた佐藤浩市さんとか、椎名桔平さんといった先輩方って、いっつも輝いていますよね。それを保てているって奇跡的なことだと思うんです。

 それは見た目だけでなく、先輩がたの思いも輝いているからじゃないか、と。それが風化せず、もしくは新たな形として育っていっている姿を拝見していると、自分も今を丁寧に生きて進んでいくしかないなと思うんです」

大東駿介 撮影/三浦龍司

大先輩とのステキなエピソードを語ってくれた大東さん。第一線で活躍し続けるスターの内なるワケが伝わって来るが、そうした中井さんからの後押しをきちんと受け取り、10年以上経ったいまも心にしっかり留めている大東さんもまた、ステキな俳優だとよくわかる。

大東駿介(だいとう・しゅんすけ)
1986年3月13日生まれ、大阪府出身。2005年ドラマ『野ブタ。をプロデュース』でデビュー。09年後期の連続テレビ小説『ウェルかめ』で注目される。12年には大河ドラマ平清盛』に出演。近年の主な出演作にドラマ『妖怪シェアハウス』『大奥 Season2「幕末編」』、映画『バイオレンスアクション』『Gメン』など。現在、ドラマ『仮想儀礼』『厨房のありす』が放送中。公開中の映画『罪と悪』では陰惨な過去と向き合う3人(高良健吾、大東、石田卓也)の幼なじみのうち、刑事となった晃を演じている。公開待機作に『映画 マイホームヒーロー』がある。

■作品情報
映画『罪と悪』
監督・脚本:齊藤勇起
エグゼクティブプロデューサー:古賀俊輔
プロデューサー:湊谷恭史
出演:高良健吾、大東駿介、石田卓也、村上淳佐藤浩市(特別出演)、椎名桔平
(C)2023「罪と悪」製作委員会
配給:ナカチカピクチャーズ 
公開:2月2日(金)