小芝風花流のコントロール術

 気持ちのコントロールができない状態だった小芝さん。それでも撮影までになんとかしてしまうのが、さすがプロだ。

「撮影に入るまでゆっくり切り替えている時間はなかったので、“このままじゃマズイ”っていう意識で3日ぐらい集中して、マインドを戻しましたね」

 具体的にはどういう方法をとったのだろうか。

「たとえばメイクさんと話すときも、テンション高めで声を張って話したりとか。普通のしゃべりのトーンでいきたいところを、無理やり上げて話すんです。それをやっていたら、マインドがいつものところ、ちょうどいいところに、ポンッて戻った感じですね」

 自分で自分を演じ、いつものマインドに戻すとは、なんとも俳優らしいやり方だ。万全の状態で撮影に入った、小芝さんの演技に期待したい。

■小芝風花(こしばふうか)
1997年年4月16日生まれ。大阪府出身。2011年に「ガールズオーディション2011」でグランプリを受賞。2012年のドラマ『息もできない夏』で俳優デビューし、ブルーリボン賞や日本映画批評家大賞新人賞を受賞するなど高い評価を得る。『波よ聞いてくれ』(テレビ朝日系)、『転職の魔王様』(カンテレ・フジテレビ系)など多くのテレビドラマ、映画、舞台に出演し、活躍中。