1984年に芸能界入りした斉藤由貴。翌1985年の2月に、現在も卒業シーズンの定番曲として愛され続けている『卒業』で歌手デビューを飾り、4月には『スケバン刑事』(フジテレビ系)で連続ドラマに初主演。歌手として、女優として順風満帆なスタートを切った。そんな80年代を代表するトップアイドルである彼女は現在、俳優として高く評価されている。他の俳優とは一線を画す存在感と演技力で、今年、芸能界デビュー40周年を迎えた彼女。「演技をしているときや歌を歌っているときが、一番自分らしくいられる」と語る斉藤さんの「THE CHANGE」とはーー。
「今年で芸能生活40周年ですね」
お祝いの意味を込めて聞くと、斉藤さんから予想外の言葉が返ってきた。
「人間って、確実に死に近づいてるんだなって思います。40周年ってことを聞いてもそう思うし、日常生活のふとした拍子にも、“死ぬときって、どんな感じかな”とか“それまでに、どんなことをしておくべきだろう”とか、そういったことを考えます。何も特別なことではなく、人間の順序として当たり前のこととして、死を考え始めている自分がいます。それが40年たったということなのかな、と思いますね」