いきなり初見のハガキを読むことに

 あらかじめ、スタッフによって選別されたハガキを谷山さんがいきなり読むスタイルは、生放送ならではのライブ感もあり若いリスナーたちに支持された。

「“匿名希望”って書いてある方のお名前をうっかり読んでしまうとか失敗もあったのですが、なにも準備しないことから出てくる面白さを知りました。ただ番組自体は私にとってはすごくストレスで、本番中に手足が痺れたりしていました。

 あのときは、出てきたものを断るのは負けみたいな気持ちがあって、下ネタにも応えていました。私の放送はビートたけしさんの後だったのですが(当時の『オールナイトニッポン』は1部と2部があり、それぞれ異なるパーソナリティが担当していた)、たけし軍団の人たちが本番中のスタジオに、下半身になにも穿いていない状態で踊りながら入ってきたことがあった。そのときはADの女の子がものすごい悲鳴を上げていた中で、冷静なふりをして実況をしていました(笑)」

 楽しかったというパーソナリティだったが、時代の流れで辞めることを決意したという。

「オールナイトのパーソナリティは4年間やらせていただいたのですが、最後の1年間はラジオ局の方針で、2部は生放送ではなく録音になったんですね。そうしたらテンションが上がらなくて、つまらなくなってしまった……。それを感じ取ったのか、ディレクターの方が“もし辞めたかったら、辞めてもいいんだよ”って言ってくれたので、卒業しましたね」