声優でオーディションと言われてビックリ!
――津田さんといえば、いわゆる“イケボ”で知られています。しかし自覚はなかったということですか?
「クセのある声だなとは思ってました。ちょっと変わった声だなと。“イケボ”とか言われるのは、自分のことじゃない感じです。“そうなの?”って」
――では、最初に「声優でオーディションを」と言われたときも。
「正直、ビックリでした。ただ、とにかくお芝居をさせていただけるというのがありがたかったので、“ぜひ受けます”という感じでした」
――そこから声優として数々の人気キャラクターを演じてきました。『エール』や『最愛』が俳優業でも知られる転機になったとのことですが、役者として活動することへの熱もずっとあったわけですよね。
「この転機は、ある日、突然ご連絡をいただいて参加させていただくことになった、みたいな感じでした。そこから俳優としての仕事も増えていったわけですけど、声優として、俳優としてといったボーダーラインの意識は、僕はもともと薄いんです。
声優としての仕事も“芝居”ですから。アニメーションでも洋画の吹き替えでも。僕は舞台からスタートしていますが、舞台でやる芝居も映像も、全て演じることに変わりはありません。あくまで作品の違いです。
同じアニメーションでも、それこそ二頭身キャラもいれば、すごくリアルでナチュラルな芝居を必要とする作品もある。舞台でも2000人クラスの劇場と100人、200人の劇場では、芝居の仕方も変える必要もある。ジャンルで線を引くより、作品で変わっていく感覚です」