卒業する放送作家・鈴木おさむさんの仕事も事業承継

 みんな事業承継で頭を抱えるんですけど、うちは見事に、この個性の違う長男と次男が受け継いでくれるので「いつ死んでもいい」とは思ってないんですけれども、いつ死んでも大丈夫な体制はできたかもしれませんね。

――では、日本列島を揺るがす、それこそ、殺されてもいいような本を次々と書けると。

 その前に逮捕される(笑)。

――いやいや、大丈夫でしょう。そういえば、脚本家の鈴木おさむさんも、ジャニーズ事務所の性加害問題についてではないですが、小説SMAP『もう明日が待っている』(文藝春秋)を書かれました。元ジャニーズ事務所に関するタブーが、さらに雪解けしつつあるのでしょうか?

 鈴木おさむさんも、放送作家を卒業されて、その仕事を次世代に渡そうとしているんですね。別にあんまり自慢するわけじゃないんですけど、その鈴木おさむ、小山薫堂、高須光聖の次に来るのが白武ときおっていう若手の放送作家なんです。あいつは私のゼミにいたんですよ。だから、よしよしと。そっちの事業承継もできてるぞって(笑)。

さすがは経済アナリスト。ご自身の病気のことも、ご家族との関係も、事業承継などの経済用語を使って、どこか客観的に、世の中の事象のように説明してくれた森永さん。世の中をアッと言わせる次回作も楽しみにしております。
 そこでご相談なのですが、「こんな時期だから、1分○○○○円じゃないとインタビュー受けないよ」って言われたの、延長分だけ少しまけていただくわけにはいきませんか。だって森永さん、話し出すと、とまらないんですもん!

もりなが・たくろうプロフィール
1957年、東京都生まれ。経済アナリスト、獨協大学経済学部教授。1980年に東京大学経済学部を卒業後、日本専売公社(現在のJT)に入社。その後、日本経済センター、経済企画庁、三和総合研究所などを経て、2006年から獨協大学経済学部教授に。昨年、財務省の暗部に斬り込んだ『ザイム真理教』(三五館シンシャ)がベストセラーに。今年3月には、日本の3大タブーとされるジャニーズ事務所の性加害、財務省の財政緊縮主義、日本航空123便の墜落事故について迫った書籍『書いてはいけない』(三五館シンシャ)が14万部を超えるベストセラーとなっている。2023年12月、ステージ4のがん告知を受ける。