アイドルの子どもの特権を経験させてあげたい

 3歳になる一人息子には、色々な経験をさせてあげたいという。

「私はアイドルなので、自分の子どもにはアイドルの子どもの特権を経験させてあげたい。たとえば、ライブを見てもらうとか、小さなうちから大人と触れ合ってもらうのって、息子には良いのではないかって思っています。でもライブに子どもを連れていくのって、めちゃくちゃハードルが高い。音が大きかったり、客席で鑑賞はできないのでモニターで見てもらっています」

そのような環境下で育った未鈴さんの息子は、アイドルという存在を認識しているのだろうか。

「でんぱ組.incでの姿を見ているせいか、テレビで乃木坂46さんが出ているのを見て、息子が“ママ! “って言ったんです。もしかしたら、踊っている女性を見るとアイドルって認識しているのかもしれないですね」

 育児経験を経て、未鈴さんの中で大きな心境の変化があった。

「今までは“でんぱ組.incが売れればほかは何でもいい”って思っていた。でも結婚や出産をして、大切なものが増えた。今は私にとってはでんぱ組.incも大事だし、家族も同じように大事。でもどちらかにパワーを掛けようとすると、それぞれのバランスが上手くいかなくなっていく。大事なものが増えたからこそ、人生の強度がちょっと下がって弱点が増えてしまったって感じます。それが最近の悩みの種ではありますね」

育児とアイドル活動の中で、唯一の息抜きの時間が深夜のゲームの時間だという。

「出産前から、子どもが寝た後の深夜の時間帯はどうしても自分の時間として過ごしたいと思っていました。ゲームをする時間を確保したかったんです。ゲーム配信をするのがライフワークのようなものなので、息子が“ママと一緒じゃないと眠れない”っていうことにはしないように気をつけていました。

 寝かしつけが必要なのは、自分の時間が取りづらくなるのでつらいなって思っていたので、なるべく一人で眠れるように努力しました。育児中は、自由時間こそ絶対に必要だったので、子どもも大事だけれど自分のやりたいことも死守したいと思っています」