2010年頃より活動を本格始動したでんぱ組.incは、ゲームやアニメなどオタク趣味を持つメンバーが中心となり、既存のアイドルファン以外にも人気を拡大していった。’14年に日本武道館ライブを達成すると’15年にはワールドツアーも敢行するなど、国内外を問わず人気を獲得している。そのでんぱ組.incのメンバーであり、グループの中心的存在である古川未鈴(ふるかわみりん)。普通の少女がアイドルになるまでの転機とは?【第5回/全5回】

古川未鈴 撮影/冨田望

かつては「人づきあいが苦手だった」と語る未鈴さんだが、最近は、元メンバーや現役のメンバーともプライベートで交流があるらしい。

「でんぱ組.incの現役メンバーや、卒業したメンバーで集まりました。とくに何をするわけでもなく、たこ焼きを作ったりとか(笑)。子どもがいる子は連れてきていました。この前、ふるさと納税でカキを購入したんですが、料理が得意ではないので夢眠ねむに“料理して”って言ったり。

 メンバーに”集まろうよ“って誘ってもらえたら、嬉しいんです。そういう風に言ってくれる人がいるありがたさを噛みしめています。昔は、”私なんて、どう考えても友だちがいない“って思っていたのに、周りに誘ってくれるひとがいるだけで、こんな私でも出かける機会が増えるので本当にありがたいです。

 元メンバーは、今はもう仕事中ではないのでこれは友だちみたいなのかなって感じています。なにかついて語るとかではなくて、普通に”これ、美味しいね“みたいに話し合う関係性って、これまでの私には絶対にありえなかったので(笑)、本当にうれしいなって思っています」