セリフを覚えるようになった

――デコレートというのは。

「僕はこの作品において、あくまでも土台だと思うんです。ファンダメンタルなところでお芝居をしているし。そこに『あぶない刑事』らしいものを作っていったのが柴田恭兵という俳優さん。僕は非常に保守的な考え方なので、最初のころはビックリしましたが、でもいまの『あぶない刑事』の形を作ったのは恭サマだと思います。僕はただ恭サマにくっついていっただけ」

――とおっしゃっていますが。

柴田「日本の役者さんの中でちゃんとダンディでいられる役者さんって本当にいないと思うんです。過去に宝田明さんとか天知茂さんとかいらっしゃいましたけど」

「知らないと思うよ(笑)」

柴田「今回、8年ぶりにお会いして、舘さんのダンディにまた磨きがかかったなと思いました。あと舘さんはまずセリフを覚えるようになりました」

「ははは! 確かに。セリフを覚えるようになったよね(笑)」

柴田「でも本当に、もうやりやすいとかやりにくいとか、舘さんとはそんなこと超越してるんですよ。僕と舘さんはそのままユージでタカだし。それはほかの役者さんでは無理なんです。舘さんもきっとそう思ってくださっていたと思うんですけど。役作りだとかそういうことがいらないからすごくラクだし、楽しいですし。お互いに刺激し合って、どんどん上に行けるんです」

「やっててすごく楽しいの。それで、たまに言いづらいセリフもあるじゃない。そうすると “あ、僕がいいましょうか”って、お願いしなくても恭サマが察知して言ってくれる。僕は“すみません、お願いします”って(笑)」

――本作の劇中で、土屋太鳳さん演じる彩夏がタカとユージの関係を「愛を超えてる」と言ってましたが、そのままおふたりにも当てはまりますね。

「そうですね。唯一無二のバディだと思いますよ。俳優として迷惑をかけてるのはずっと僕ですけど」

柴田「いやいやいや(笑)」