世界的スターと共演を重ねてきたトップダンサーで、近年は人気グループ・INIやME:Iを輩出した『PRODUCE 101 JAPAN 』シリーズなどの公開オーディション番組で、ダンストレーナーとして若きスターの卵たちを導く仲宗根梨乃。19歳で渡米して以来、ロスアンゼルスを拠点に、K-POPグループの振り付けやライブの演出、俳優など、幅広く活動。前向きで飾らない人柄ながら、凛とした佇まいなどで幅広い世代から親しまれている。そんな彼女の「THE CHANGE」に迫る【第4回/全5回】
マイケル・ジャクソンに憧れ、エンターテイナーを目指して渡米。見事、夢を叶え、世界トップクラスのダンサーとして活躍してきた、仲宗根梨乃さん。ブリトニー・スピアーズ、グウェン・ステファニー、ミッシー・エリオット、クリス・ブラウン、アヴリル・ラヴィーン、クリスティーナ・アギレラ、リアーナなど錚々たる世界のスーパースターとともに踊ってきた。その姿は韓国のエンタテインメント界にも伝播し、2008年、人気男性K-POPグループ・SHINeeのデビュー曲「お姉さんはとてもきれい(Replay)」の振り付けを担当することになる。以来、数多くのアーティストの振り付けやライブの演出等を手がけている。
「幸運にも、たくさんのK-POPのアーティストの皆さんと、振り付けや演出などで関わらせていただいていますが、最初のきっかけはYouTubeなんです。自分のワークショップに参加した誰かが、その映像を勝手に(笑)YouTubeにアップしていたみたいで。それを見た韓国の芸能事務所の方から、“SHINeeというグループの振り付けをやりませんか”と声をかけてくださいました。当時は、いまほどYouTubeもポピュラーではなかったので、K-POP関係者の感度の高さに驚かされました。コリオグラファーとしてはまだ知名度のなかった自分を指名してくれたことも、とても嬉しかったです。
自分はといえば、“あ、アイドルの振り付けが出来ることは新しい挑戦だし、これはなんだかおもしろそうだな”と思って、オファーを受けることにしました。面白いかどうかは、自分にとってすごく大事。気持ちが動かないプロジェクトには参加しません。
K-POPグループの振り付けを担当してからは、新しい学びもたくさんありましたね。アイドルとして、彼ら、彼女らをいかに輝かせられるか、作品の方向性などを事務所の方などとすごく密に話し合うんです。ときには、固まったアイデアをゼロに戻して一から作り直すこともありましたが、それは良いものを作りたいという気持ちの表れ。その思いは自分も同じだし、そうやってともに創り上げる感覚はすごくいい経験になっています」