もはや説明不要ともいえる歌手・タレントの後藤真希。国民的アイドルグループのモーニング娘。に13歳で加入、15歳でソロデビューすると、瞬く間に日本中がその名を知るアイドルとして活躍してきた。2008年の事務所移籍後は、ソロアーティストとしてライブのほかYouTubeでの動画配信やモデル業など、精力的に活動。今年デビュー25周年を迎えた後藤真希の人生の転機とは?【第2回/全4回】

後藤真希 撮影/松島豊

4期メンバーの「教育係」になったことが成長の機会に

 飲み物を片手に、リラックスした表情で取材場所に現れた後藤さん。ステージでのカッコ良い姿とは裏腹に、しなやかなワンピース姿で取材に答える様子は、親しみを感じさせた。

 後藤さんの加入後、グループとしての勢いを増したモーニング娘。だが、翌年の’00年には4期メンバーのオーディションが開催され、4月には加入と、再び変化が訪れる。

 モーニング娘。には、「教育係」と呼ばれる、先輩があとから加入したメンバーの教育指導をする制度がある。後藤さんは、4期メンバーとして加入した加護亜依さんの教育係となったのだった。

「加護ちゃんや辻ちゃんは年齢も私より年下だったので、母性本能じゃないけれど、“私が教えてあげないといけないのかな”っていう気持ちになったんです。人に教えると、自分も改めて学ぶ機会になるじゃないですか。そういう意味で、4期メンバーが加入して、自分自身も落ち着いたしちょっと成長したかなって感じています」

’02年の『モーニング娘。LOVE IS ALIVE!2002夏 at 横浜アリーナ』をもって、グループから卒業した後藤さん。卒業コンサートでは、教育係を務めた4期メンバーが泣き崩れる場面も。そこまで慕われたのには、メンバーとの数々の思い出があった。

「4期メンバーとは一緒に過ごす時間が長かった。グループで撮影するときも、お姉さんチーム、子どもチームみたいな形で分かれていたんです。私は子どもチームにいたのですが、4期メンバーと一緒だったので、話すことも多かった。『ハロー! モーニング。』(テレ東系)の楽屋も子どもチームで一緒だったから、本当になんでも話せるようなメンバーでしたね。いまにして思えば、姉妹みたいな感じだったかな」