シェイクスピア劇は「自分がおじさんになったら面白くなってくる」

――(笑)。多くの方がやってきている芝居であり、役です。

「このシリーズも5回目ですが、オールバニは、いまやってる(※取材時)6本目の舞台『月夜の一文銭』の座長の松井誠さんが、過去にやってるんです。だからお話しを聞いたりして(松井誠は『リア王2024』の振付・所作指導も担当)。意外と僕はそういうのをずうずうしく聞いちゃえるほうなので(笑)。

 あと時代劇もそうですが、シェイクスピア劇も、20代のころはそんなに興味がなかったんです。年配の先輩たちが一生懸命やっている姿を見て、“なんで、このおじさんたちはそんなに一生懸命やってるんだろう”と思ってました。でも自分がおじさんになったら、面白くなってくるんですよね。舌が変わるのかな」

――人生経験も役者経験も積むほどに面白くなる芝居なんですかね。続く秋には、唐さんの戯曲『ジャガーの眼』での主演が控えています。

「僕を劇団『新宿梁山泊』に誘ってくれた(『状況劇場』の元劇団員でもある)金守珍と最初にやった作品が『ジャガーの眼』なんです。そこから彼とは何作もやっていますが、『ジャガーの眼』は、それ以来、2回目です」