時代の寵児となったHIKAKIN(ヒカキン)とともにYouTube(ユーチューブ)界のトップを走り続け、2023年8月、TOB(株式公開買い付け=Take Over Bid)で会社を手放した元UUUM(ウーム)会長の鎌田和樹氏。現在、新たなる事業に向けて「究極の種蒔き期間」を過ごすカリスマ起業家に、直撃インタビューを敢行。HIKAKINとの出会いから知られざるUUUM以前、これまでの人生のチェンジ=転機、気になる著書『名前のない仕事』(ダイヤモンド社)の内容、そしてYouTubeやTikTokの今後まで、とことん語っていただいた!

鎌田和樹氏 撮影/小島愛子

「HIKAKINって細かいよね」って言ったら…

――では、鎌田さんだけが知るHIKAKINのエピソードなどはありますか。

鎌田:社内イベントか何かのビデオを撮っているときに、「HIKAKINって細かいよね」って言ったら、それまで彼は自分のことを細かいと思ったことがなかったみたいで。
 細かいというか、クリエイティブに対する“こだわり”がしっかりとしているという意味なので、マイナスの意味ではないんですけど。言っていることも正しいし。もちろん、HIKAKINと一緒に仕事をしている人たちは、彼のクリエイティブに対して「ここまででいいんじゃないですか?」って当然、言えるわけもないですけど。
 私はフラットな立場なので「細かいと思うよ、そんな1ミリ2ミリ、わかんないんじゃない?」みたいなことを、初めてHIKAKINに言ったんじゃないですかね。

――HIKAKINの反応はどうでしたか?

「え、そうですか?」って。それで「そう思ってないの?」と返すと「そうだったんだ…」といった反応でした。でも、その日からHIKAKINは、自分が細かいんだってことを逆に言い始めました(笑)。「すいません。細かいのが出ちゃうんですけど」って。

――お2人はケンカしたりはしないんでしょうか?