34歳のときに出演した『お笑いスター誕生!!』が大きな転機に
そんな時代の、ご本人が恥じらうダンディマジシャンスタイルから、現在のスタイルにCHANGEしたきっかけがあった。それは、下積みを脱した瞬間でもあった。
「34歳のとき、1980年に『お笑いスター誕生!!』(日本テレビ系)という番組に出たんですよ。テレビってどういうものか知らないまま出ていって、今思えば無防備な状態でなにかやったんでしょうね。それが、お客さんが想像する手品師とはまったくちがっていたからかわかりませんが、僕がなにもやらないうちからみんな笑っているんですよ」
あまりにもクスクス笑いが止まず、マギーさんは「うしろで誰かがなにかをやっているのか?」と思わず振り返って確認したほどだった。
「そのときに気づいたんです。自分をそのまま出したほうがいいのかもしれないな、と。それから、人間っていいところなんてそんなにたくさんないし、自分のダメなところを、汚く表現したらよくないかもしれないけど、"そうではない方法でダメなところも表現したらいいんじゃないか?”ということとか、“頭がよくて安定している友達と一緒にいると、なんか疲れるんだよなあ”とか、そういうことにちょこちょこ気づいた時期でしたね」