あるときは、“鎌倉殿”を支える13人のひとり。あるときは“聖まごころ病院”看護師の父親。またあるときは、“寅ちゃん”と対立する、家事審判所の所長……。その正体は、創立45周年を迎える劇団スーパー・エキセントリック・シアター(以下、SET)で、歌って踊ってアクションする俳優・野添義弘である。長きにわたって、劇団と映像の世界で作品を支えてきた彼のTHE CHANGEとは──。【第4回/全5回】

野添義弘 撮影/有坂政晴

 創立45年を迎えた劇団スーパー・エキセントリック・シアターは、20代から70代の劇団員たちが“ミュージカル・アクション・コメディー”の舞台を作っている。

「ほぼ全ての公演を劇団員だけのオリジナルで続けて、しかもサンシャイン劇場という大きな舞台でやれているというのは、すごいことだと思いますね。なかでも、座長の三宅裕司がすべての公演に出ているというのは、ものすごいことですよ。今年73歳になったけど、出会ったころとちっとも変わらない」

 というと、野添より7歳も年上ということになるが……。

「見えないでしょう(笑)? 髪の毛が黒々としてますけど、あれ、染めてないんですよ。地毛! 小倉久寛さんは69歳で真っ白なのにね。元気すぎて、宇宙人じゃないかと思うことがありますね。何年か前に、ふたりで笑福亭鶴瓶さんの番組に出していただいたとき、鶴瓶さんがぼくにとても気を遣ってくださるんですね。なんでだろうと思っていたら、ぼくの方が先輩だと思っていらしたらしく“違うの!? ウソやろ!”ってビックリされて(笑)」