この作品を観に劇場に足を運んでほしい方たち
その真意は、本作のタイトルでもある“モンスター”の存在にあるという。本作の“モンスター”を風間さんは、「自分たちの日常に潜む、表裏一体の怖さで、誰の中にも潜んでいるもの」と表するが、「こういう話に興味を持って劇場にいらしてくださる方は、そこに気づく方たち」ではないかと推察する。
「気づく方というのは、鬱屈としたものが溜まっていることに対しての恐怖心などに、アンテナを張っていらっしゃる方で。そういう方は来てくださると思いますが、そういったことに気づいていない方たちは危ういところにいるのではないかな、と。だから、一番観てもらいたい方たちは、観に来ないと思うんです」
「その構図もまた、おもしろいなと思ってしまうんですけどね」と笑う風間さんが、舞台でどんな“モンスター”を表面化するのか、楽しみでならない。
かざま・しゅんすけ
1983年6月17日生まれ、東京都出身。1997年に芸能活動を開始。1999年、ドラマ『3年B組金八先生 第5シリーズ』(TBS系)で演じた兼末健次郎役で話題をさらい、第3回日刊スポーツ・ドラマグランプリ最優秀新人賞を受賞。2011年には『それでも、生きてゆく』(フジテレビ系)で第66回日本放送映画藝術大賞優秀助演男優賞、第70回ザテレビジョンドラマアカデミー賞助演男優賞を受賞し、以降、俳優として唯一無二の地位を築く。昨年12月独立し、現在はフリーランスとして活動。2024年5月1日、ニホンモニターが発表した「役者のドラマ出演数ランキング」(対象期間:令和元年~令和5年)で出演本数200本を記録、6位にランクインした。
舞台『モンスター』
作:ダンカン・マクミラン
翻訳:髙田曜子
演出・美術:杉原邦生
音楽:原口沙輔
出演:風間俊介 松岡広大 笠松はる 那須佐代子
大阪:松下IMPホール
2024年11月30日(土)・12月1日(日)
水戸:水戸芸術館ACM劇場
2024年12月7日(土)・8日(日)
福岡:福岡市立南市民センター 文化ホール
2024年12月14日(土)
東京:新国立劇場 小劇場
2024年12月18日(水)~28日(土)