すでに劇団の主演として活躍していた三宅裕司
そこで主演していたのが、三宅裕司だった。
「かっこよかったんですよねぇ〜! スラッとしてて、顔もまぁまぁ二枚目だったし。いや、いまでもカッコいいですけどね(笑)。そのカッコいい三宅さんが、おもしろいことをやっているというのが、衝撃的でした。芝居が終わったあとすぐに受付に行って“この劇団に入れてください”って頼んだら、“そういうわけにはいきません。オーディションを受けてください”って言われたんですけど、オーディションという言葉の意味もわからず(笑)。なんだそれ? と思いながらも、場所と時間を教えてもらって足を運んだんです」
ところが……というか、当然ながら……というか、もちろんオーディションで小倉は何もできなかった。
さらに、ところが、である。なんと小倉はオーディションに通り、劇団『大江戸新喜劇』の団員になれたのである。
「たぶんなんですけど、三宅さんが“おもしろい”って感じてくれたんじゃないかな。三宅さんは常々“喜劇っていうのは、落差があればあるほどおもしろい”って言ってて、ぼくにそれを感じてくれたんじゃないかと。見た目がこんなだけど、学生時代に体操や空手をやっていたから身体が動く。見た目はこんなだけど、声はいい。よく三宅さんはぼくのことを“ひとり落差”って言うんですけど、最大の褒め言葉だと思っています」
1979年。三宅は劇団『スーパー・エキセントリック・シアター』を結成し、小倉はその一員として「ひとり落差」の魅力をますます発揮することになっていく。
小倉久寛(おぐら・ひさひろ)
1954年10月26日生まれ。三重県出身。学習院大学法学部を卒業後、劇団大江戸新喜劇を経て、1979年に劇団スーパー・エキセントリック・シアターの旗揚げメンバーとなる。以来、劇団の本公演だけでなく、舞台、映画、テレビドラマで活躍すると共に、バラエティ番組、ナレーター、声優としても活躍。主な出演作は、映画『千夜、一夜』(2022)、連続テレビ小説『らんまん』(NHK総合)、土曜ワイド劇場『おかしな刑事 シリーズ』(テレビ朝日系)など。
『小倉久寛生誕70周年記念コントライブ ザ・タイトルマッチ3 お楽しみはこれからだ〜You ain‘t heard nothin’ yet〜』
構成・演出:三宅裕司
出演:小倉久寛 三宅裕司
〈ゲスト〉
浅野ゆう子、小林幸子、戸田恵子、牧野由依、未唯mie、水夏希(50音順)
コント提供:ラサール石井 吉井美奈子 森ハヤシ 小峰裕之 三宅裕司
会場:新宿 紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
東京都渋谷区千駄ヶ谷5−24―2タカシマヤタイムズスクエア南館7F
日程:2025年2月21日(金)〜3月2日(日)
2月21日(金) 開演:17:00
2月22日(土) 開演:13:00/17:00
2月23日(日) 開演:13:00
2月24日(月・祝) 開演:13:00
2月25日(火) 開演:13:00
2月26日(水) 開演:13:00
2月27日(木) 開演:13:00
2月28日(金) 開演:13:00
3月1日(土) 開演:13:00/17:00
3月2日(日) 開演:13:00
公式ページ:https://amuseplus.jp/mob/news/ticketShw.php?site=A&cd=2431