7歳で子役として活動を始め、9歳のときに『STACY』で映画初出演。以降、『みんな!エスパーだよ!』や『聖☆おにいさん』などのギャグマンガに登場するキャラクターから、空海や織田信長といった歴史上の人物、はたまたヘタレ役と、変幻自在の演技で魅了する俳優・染谷将太(32)。映画の見方や芝居に対する意識が変わったという出演作との出会いや、さまざまな役を演じることへの思い、いつか演じてみたい役どころなどを聞いた。【第4回/全4回】
映画『ヒミズ』(2012)でタッグを組んだ園子温監督や、『寄生獣』をはじめ、これまでに4作出演している山崎貴監督ら映画界の巨匠たちからの厚い信頼や、仲野太賀、磯村勇斗など、同世代の俳優からも一目置かれる存在の染谷将太さん。
少し前までは、どちらかというとコアな映画ファンからの熱い支持を受けていた印象があるが、ここ数年、映画やドラマといった映像作品の露出が一段と増え、12月6日から公開の『劇場版ドクターX』を含めると、12月だけでも計3本の公開作が控える。様々なジャンルの作品に出演し、さらにファン層を広げている染谷さんに、最近の心境の変化やこれからのことを語ってもらった。
――今年(2024年)は『劇場版ドクターX』を含めると、映画だけで計8本もの作品が公開されます。ここ数年はこれまでに比べて出演作がかなり増えている印象があるのですが、何かご自身の中で心境の変化があったのでしょうか。
「心境の変化というよりも “自分にこういうオファーをくださるんだ”とシンプルに思うことが多いです。なので、今回もまさか自分が『ドクターX』の世界に入るなんて想像もできませんでしたし、呼んでいただけるとも全く思っていなかったので、驚きと嬉しさでドキドキしながら参加させていただきました。
振り返ってみれば、そういった自分自身が驚くようなオファーをいただくことの繰り返しなので、こう見えて毎回驚いているんです(笑)。“自分をこういうふうに見てくださっているんだ”と知れるのは嬉しいですし、そういう驚きが多いのがこの数年間かもしれないです」