振付師のakaneさんとの出会い

 中学生になると組踊(琉球歌舞伎)にも挑戦しつつ、劇団四季の元メンバーが教えている劇団(ワークショップ)にも通うようになった。

「目立ちたがり屋だったので(笑)、たぶん、舞台に立って褒められたいという気持ちがあったんじゃないでしょうか」

 高校はダンスの名門、大阪府立登美丘高等学校に進学。ダンス部でキャプテンを務め、数々の大会で優勝を飾る。登美丘高校のダンス部といえば、伊原さんがセンターを務め2017年の日本高校ダンス部選手権において準優勝したときのパフォーマンス(荻野目洋子の「ダンシング・ヒーロー」をフィーチャーした「バブリーダンス」)が脚光を浴び、現在のYoutubeチャンネル登録数は149万人(2024年12月)を超える。

「ダンス部での一番の思い出といえば、振付師のakaneさんとの出会いでしょうか。自分の中では強烈でした。一年生は直接akaneさんに話しかけちゃいけないというルールがあったんです。理由は、1年生は人数が多いので、あちこちから質問したら大変なことになるから。だから、質問があればひとつ上の先輩に言って、そこからキャプテンやakaneさんに一番近い先輩に伝えられて、その先輩が最後にまとめて質問するんです。もう“雲の上の存在”という感じでした」