自分で動き出したあのときが、私の「THE CHANGE」でした

 大阪の事務所の契約が終了するとすぐに、何も決まらないまま、たったひとりで東京に移り住んだ。

 小さなアパートの一室でひたすら芸能事務所宛てに履歴書を書き、これまでお世話になった人たちに電話をかけまくった。

「自分の人生を変えることができるのは、自分だけだということに、やっと気づいたんです。やりたいことをやるために、自分で動き出したあのときが、私のTHE CHANGEでした」

 そしてかかってきた、1本の電話。

 履歴書を送った芸能事務所のひとつ……現在の所属事務所の社長からだった。

 契約するとき、マネージャーに宣言したのは『365日、すべてスケジュールを埋めてください。歌える場所があるのなら、お休みはいりません』。

「そうしたら、本当に365日埋めてくれちゃって(笑)、来る日も来る日も、キャンペーン。全国を飛び回って、何度も同じレコード店の店頭で歌っているうちに、最初は10人だったお客さまが、次に行ったときは20人になり、その次は30人に……。続けていることが実ってきているという喜びでいっぱいでした」