後輩・ゆでたまごに譲り執筆室を出る

 ひたすら漫画を描いていた20代の日々を思い出しながら、時に笑みを交えて語る江口さん。執筆室での生活は2年続いたという。

「後輩に遅い人が出てきたんです。編集さんに、あんたもう先輩なんだから、そろそろ都内に仕事場を持ちなよって言われて、それもそうだねって。ゆでちゃん(ゆでたまごの作画の方)に譲ったんですよ。デビューして2年経って、23歳の時に西荻窪に2DKの仕事場を借りました」

 その後、1981年に連載が始まった『ストップ!! ひばりくん!』が大ヒットし、80年代半ば頃からはイラストにも力を入れるようになっていく。イラストレーター・江口寿史としてのスタートといえるだろう。

江口 寿史(えぐち ひさし)
1956年生まれ。熊本県出身。1977 年「週刊少年ジャンプ」にて『恐るべきこどもたち』で漫画家デビュー。『すすめ!!パイレーツ』『ストップ!!ひばりくん』などのヒット作を生み、斬新なポップセンスと独自の絵柄で漫画界に多大な影響を与える。80 年代半ばからはイラストレーターとしても活躍。漫画連載当時のファンから、イラスト作品や CD ジャケット画で知った若い世代まで、幅広い支持を集める。近年は全国で積極的にイラスト展を開催するなど、幅広い分野で活躍を続けている。