プジョルジョと名乗るようになって自身に起きた大きな変化
「プジョルジョと名乗っているおかげで名前を覚えてもらえたり、外国人のインタビューが日本人よりも上手くいったり、外国人のお店に行くと割引やサービスをしてくれたり……いいことはたくさんあります。
それと、大学生になって一人暮らしをして、はじめて食べたトンカツの美味しさは忘れられません。母がイスラム教徒なので、豚肉は食べたことがありませんでした。あとで、母にメチャクチャ怒られましたけど(笑)」
プジョルジョさんはいつも両親に「マイノリティだから、いじめられないように強くなりなさい。でも、マイノリティであることはとても人生を豊かにすることだからそれも覚えておきなさい」と教えられてきたという。その教えの通り、2つのルーツを持つことを前向きにとらえて、彼は面白い番組を今日も作り続けていく。
(取材/文 鎮目博道)
■プロフィール
大前プジョルジョ健太(おおまえ・プジョルジョ・けんた)
TBSテレビ ディレクター。1995年4月11日大阪府大阪市生まれ。法政大学社会学部社会学科卒業後、TBSに入社。『あさチャン!』など朝の情報番組を1年間担当した後に報道局経済部へと異動。『ラヴィット!』『サンデー・ジャポン』などの情報バラエティー番組を経て、入社5年目の22年春からは自身が立案した『不夜城はなぜ回る』を担当する。翌23年1月には優れたテレビ番組を表彰する「ギャラクシー賞」を受賞し話題を呼んだ。